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小児矯正は何歳から何歳まで?
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2021.02.10

小児矯正は何歳から何歳まで?

小児矯正は何歳から何歳まで?

子どもの歯列矯正は、おおむね7~12歳くらいで6か月~2年間ほど行われます。中には、反対咬合のお子さんが3歳くらいから1、2年間行うこともあります。

現在、小児矯正治療中の方で、既に2年を経過している場合や12歳を過ぎているのに矯正治療が終わらず、いつまで続けなければいけないのだろうと心配されている保護者の方もいるかもしれません。

小児矯正に関して年齢についてご説明いたします。

小児矯正の開始年齢について

小児矯正を開始する適切な年齢は決まっていません。年齢ではなく、以下の点に基づき判断されます。

小児矯正を今開始しても大丈夫か?

子ども達

小さなお子さまの場合、矯正装置を嫌がり装置を使用しないことも珍しくありません。矯正治療は患者さんの意思・やる気・根気なども必要になります。モチベーションが低い状態で小児矯正を行っても成果を得ることができません。装置を装着しなければ、治療は進みません。矯正装置を使用できるお子さまかどうかの判断をして、治療の開始が決まります。これはお子さまの性格や保護者の関わり方が大きく、年齢ではありません。つまり、小児矯正の開始時期を年齢で定めるのが難しい。

今始めた方が将来良い結果を得られるかどうか?

小学生の男の子と女の子

小児矯正は準備矯正とも呼ばれます。なぜ?準備と呼ぶのかについては小児矯正のページよりご確認ください。

準備矯正では、歯並びを良くするのではなく骨格の成長誘導を行います。例えば、顎が長ければ下の歯が前に出るようになり反対咬合になりやすくなります。そこで下顎の成長を抑制することで上下の顎の大きさを整え、バランスを取ることで反対咬合を回避します。分かりやすく表現すると、成人矯正=精密に歯並びを整える。小児矯正=大雑把に歯並びを整えるということになります。

大雑把でも小児矯正を行った方が良いお子さまの場合は小児矯正が必要と診断されます。そして、その大雑把な矯正治療は一律に何歳になるということはありません。個人差があります。

以下が年齢と成長の度合い(成長する場所)を示した図になります。小児矯正ページでも説明していますが、上顎は10歳以前で、下顎は10歳以後で急成長します。つまり、下顎前突(受け口)のお子さまは10歳以前で矯正治療をすることが望ましく、上顎前突(出っ歯)のお子さまは10歳以後が適正時期となります。

上顎と下顎の成長スピードの違い

小児矯正の終了年齢について

小児矯正の終了年齢は、開始年齢と同様に単純に年齢で決定することができません。準備矯正として、すべきことが終われば終了となります。また、本格矯正(本格矯正の意味については小児矯正ページよりご確認ください)への移行準備が整えば終了となります。

成長期を利用した小児矯正ができなくなるタイミングで終了

小児矯正は体の成長を利用した矯正治療です。体の成長は、個人差があり一律何歳と言い切ることができません。他のお子さまより身長が早く急激に伸びる子もいれば、遅いタイミングで伸びるお子さんもいらっしゃいます。

本格矯正への移行準備が整えば終了

本格矯正では、いよいよブラケットと呼ばれる装置を1つ1つの歯につけて歯並びにきれいにしていきます。ブラケット装置は乳歯ではなく永久歯に使用することがほとんどです。

小児矯正で土台作りをして、時期をみて(永久歯への生え変わり状態をみて)、本格矯正へと移行していきます。

準備矯正から本格矯正への移行イメージ

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