なぜ?日本矯正歯科学会認定医が信頼できるのか?
歯列矯正ポータルサイト「The Ortho(ジ・オルソ)では、日本矯正歯科学会の認定医による歯列矯正をおすすめしています。
歯の矯正をどこで受けたら良いのか?と悩んでいる人が多いです。
“医院選びの条件の1つ”として、日本矯正歯科学会の認定医が“常勤”で勤務しているかどうかポイントとなります。
なぜ?日本矯正歯科学会の認定医が信頼できるのかを専門家の視点・知識からご説明いたします。
1.日本矯正歯科学会 認定医を取得するまでの長い道のり
まず、日本矯正歯科学会の認定医というものがどういうものなのか?をご説明いたします。
日本矯正歯科学会の認定医は、取得困難の専門資格です。そして、認定医ホルダーの歯科医師は数少ないです。
それは、認定医を取るまでの道のりに起因します。認定医を取得するには、
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歯科大学を卒業
歯学部は6年制です。医学部と同様。歯学部卒業時に卒業試験があり、30%の学生が合格しないと言われています。 -
歯科医師の国家試験に合格
2021年の合格率64.6%。卒業試験の合格率と掛け合わせると、歯学部を卒業した人の2人に1人しか歯科医師の免許を取得できません。 -
臨床研修(医)
国家試験に合格した人は1年間の研修医として働きます。その後、歯科医師免許を交付されます。 -
歯科大学の矯正学講座を受験
学部成績上位しか受験できない歯科大も少なくない。 - 歯科大学の矯正講座にて「基礎研修」(2年間)
- 歯科大学(病院)、クリニックなどで指導医・専門医の元で「臨床研修」(3年間)
基礎研修と臨床研修に合格すると日本矯正歯科学会の認定医試験を受験する資格を得ることができ、臨床年数、症例、論文などの総合的に認定医としてふさわしいかを審査されます。
大学に現役で合格し、留年もせず、ストレートに国家資格に合格。そして、日本矯正歯科学会の定める研修を最短(5年)で終えて認定医を取得したとしても30歳となります。内容もさることながら時間もかなり要する資格で、歯科領域における他の資格の中で最も取得困難の1つであるといえます。
2.歯科矯正の特殊性と高い専門知識
歯科矯正治療の特殊性(治療技術の修練)
歯科矯正は、治療を開始してから終わるまでに平均2年間という長い期間を要します。また、治療後の予後・経過観察まで含めると、1人の患者さんに対して4年以上関わることになります。
一方、虫歯治療などはほとんどが数週間で完結する治療です。歯科矯正以外の歯科治療であれば、最初から最後までの期間が長くないため、多くの症例(治療経験)を積むことができます。
治療の技術力を得るために経験を積むことが必要ですが、1人前の矯正歯科医として、それなりの治療経験(人数)を積むのに長い時間がかかります。
高い専門知識
歯科矯正学について、歯学部6年間では十分な内容の知識を得るカリキュラムは組まれていません。
日本矯正歯科学会の認定医取得までの道のりにて先に説明したように、歯科大学の矯正講座では2年間の基礎研修を必要としています。
歯科矯正学の専門性の高さゆえ、必要な知識を得るために専門機関での教育を受けなければなりません。
3.矯正歯科医としての道徳・倫理観
ヒポクラテスの誓いという言葉をご存知でしょうか。
日本医師会による「ヒポクラテスの誓い」の紹介
参考 - PDF
Wikipediaによる「ヒポクラテスの誓い」の紹介
参考 - Wikipedia
- 秘密を遵守する
- 患者さんにとって害のある治療法を選択しない
- 純粋と神聖を貫き医療を提供する
などを誓うものです。そして、医療人として自己犠牲を厭わないという趣旨のものです。
日本矯正歯科学会では、
- 歯科矯正学に関する“専門知識”
- 矯正治療における“技術”
に加えて、
- 矯正歯科医として“道徳・倫理観”
を求めています。認定医になるまでの教育過程においても、そして、認定医取得後においても。
日本矯正歯科学会の認定医であり続けるために(認定医を更新するたびに)、矯正歯科医としての道徳・倫理観を求められます。