セラミック矯正
セラミック矯正とは、審美補綴を歯に被せることで歯並びを良くする方法です。通常の矯正治療と異なり、短期間(平均2,3か月)に低価格(目安1本約10万円)でできることで人気のある方法です。しかし、デメリットも多く、慎重に判断することが大切です。
セラミック矯正とは
セラミック矯正は、歯を削り、審美補綴物を被せます。審美歯科と呼ばれている歯の色が変色している方が、歯を白くするために行う方法と同じです。歯並びの改善と同時に、歯の色も白くすることができるので一石二鳥の方法とも言えます。
セラミック矯正のメリット
短期間でできる
セラミック矯正は、2,3か月で完了します。一般的な矯正治療が2年かかることと比べると、すぐに歯並びをきれいにしたいという方にとって大きなメリットになります。
低価格でできる
セラミック矯正は、1本あたり約10万円です。歯並びをきれいにするために、4本の歯に審美補綴を被せると合計で40万円になります。矯正治療は、通常、70~90万円ほどしますので、半額近い費用で歯並びをきれいにすることができます。
セラミック矯正のデメリット
歯の寿命が短くなる
審美補綴物を被せるために、歯を削らなければなりません。歯を削ると、その歯は将来、抜けやすくなります。安易に短期間、低価格できれいな歯並びを手に入れることの代償を将来、入れ歯になってしまうなどの代償も考えなければならないです。
耐用年数がある
審美補綴には耐用年数があります。一度、被せたら一生ものというわけではありません。耐用年数は5~10年です。耐用年数を過ぎても大丈夫な場合もありますが、補綴物に問題がでてくるので再度新しい補綴物を被せなければなりません。その際は、費用も再度必要となります。
口腔機能の低下
矯正治療が歯並び全体に対する治療で、セラミック矯正は歯一本単位の治療です。全体を考慮せずにセラミック矯正を行うと、咬む機能がくるってしまうことがあります。結果、物を噛めなくなったり、顎に痛みが出るようになったりします。
出っ歯(上顎前突)の人はセラミック矯正が向かない理由
出っ歯(上顎前突)には、①「骨格性の上顎前突」と②「歯性の上顎前突」の2通りがあります。
①骨格性の場合 | 顎の骨が前に出ているために出っ歯の状態になっています。 |
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②歯性の場合 | 歯の傾きが原因で出っ歯の状態になっています。 |
骨格性の出っ歯の方がセラミック矯正をしてしまうと将来的に大きな問題を抱えてしまいます。理由は、歯の根っこの角度に対しい負担の大きい処置となってしまうからです。
セラミック矯正に関する失敗・トラブル
国民消費者センターの公式ホームページに実際に起きたトラブルについて紹介されています。同サイトによると、セラミック矯正のリスクについて歯科医院側の説明不足が原因で紛争に至ったようです。セラミック矯正はデメリット・リスクを十分に歯科医師と話し合った上、治療をすることが大切です。
詳細は以下よりご確認ください。